フレンチ・ディスパッチにみるフランス愛に胸アツ!!
どうも。ポンコツのポン子こと小象です。
コロナ禍のステイホームで今更ながら『愛の不時着』にはまったのですが、
韓流だからというよりは、私好みの東側(社会主義国)の描き方に(スパイ映画好き故)すっかりまいってしまったからであって。
列車販売員の歌とか、本当にツボでした。暇なときに、わざわざ日本語で歌えるように、歌詞をつくって振り付きで家で歌ってました。
閑話休題。
しかしながら。私はフランス好きを自称している身。
それがフランス映画を観ても、あまり心躍る体験ができなくなっているのです。
そんな私に、フランス愛を呼び覚ましてくれたのが、ウェス・アンダーソン監督の『フレンチ・ディスパッチ』なのです!!!
観てからしばらくたつのですが、ちょっと自分の中で咀嚼するまで、時間がかかってしまいました。
あちらこちらにフランス映画への目配せを感じ、ああ、ウェスはアメリカ人だけれど、本当にフランスが好きなんだぁ、と思える映画でした。
それは、私も同じように、非フランス人で、トリュフォーやゴダールの映画を観て、フランス映画にはまった口だからかもしれません。
アメリの描くパリも、ファンタジーなパリでしたけれど、ウェスの描くフランスの架空の町は、それ以上に徹底していて、作りこみのすごさに驚愕。
それぞれの担当記事がオムニバス形式でつながっていくのですが。
舞台となった架空の町は、国際マンガフェスティバルの開催地であるアングレーム。坂道の多い、古い町並みは、かつてトリュフォーがティエールの町で撮影した映画『思春期(L'Argent de poche)』を彷彿とさせ、ティモシー・シャラメが若き学生運動家は、まるで五月革命の頃のゴダール映画に出てくる主人公のよう(彼の相手役の女の子、ちょっとアンヌ・ヴィアゼムスキーっぽかったよね)。
タンタンばりのアニメーションもすっごく凝っていました。
観終わった後、私、こんなに愛をもって最近フランスに接していたかしら…と、ちょっと反省しましたよ。
ああ、もう一度ウェスの脳内世界のフランスに浸かりたい。
そしてコロナがあけたら、アングレームの町にも行ってみたい。